「黄金時代」の到来

平和統一NEWS 49号(2012/10月号)
渡辺 久義

 3次元から4次元世界へのアセンション(霊的覚醒、進化)という地球人の経験したことのない出来事が、近いうちに起こる(すでに始まっている)と言う人たちがいる。これを軽蔑して一笑に付するのは簡単だが、同じ内容の啓示を受けて、真剣に警告する人たちが急増しているという事実を考えるなら、勝手な判断をしないで、とにかく耳を傾けてみるというのが常識であろう。
 この問題についておそらく最も詳しく論理的で、かつ自信をもって論ずるのは、エドガー・ケイシーの生まれ変わりだと自称するDavid Wilcockだと思われる。そこで、私の最近翻訳したウィルコックのサイト記事「『一者の法則』と2012年:その事実!」(創造デザイン学会HP参照)の一端を覗いてみることにしよう。
 The Law of Oneは「Ra資料」とも呼ばれ、1981年に初めて行われた、6次元(6次濃度)世界の、地球人を監視し指導する使命をもつと称する人々と地球人との、(トランスを伴わない)チャンネリングによる膨大な対話の記録で、ネット検索することができる。ウィルコックはこれを、我々のアクセスできる最高知の文献だと言い、これに依拠して論じている。まず、どんなやり取りがなされているかを見ていただきたい。
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 質問者:物理的世界を構築している基本的な振動(数)が変わり、それによって、異なったセットのパラメーターが濃度変化の短い時間に創り出され、新しい種類の人間を可能にすると考えてよいですか?
 Ra:私はラーです。それでよろしい。
 質問者:ところで、この推移が4次濃度の活性化へ向かって継続しているとき、4次濃度の世界に住むためには、すべての3次濃度の肉体は、私たちが「死」と呼ぶ過程を通過しなければならないのですか?
 Ra:その通りだ。これらの存在は3次濃度の必然性に従って死ぬということだ。

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ここでウィルコックはこう説明する――
「3Dから4Dへの推移は「漸次推移」ではない。これらの言葉がそれを説明している。この形の「死」は一つの学術用語――変容を説明するための言葉としてラーが迫られた妥協――である。この場合、あなたは渦を通過する。あなたは3Dから消える。(これは秘密の計画とか神隠しの目撃談とか、多くの場合に起こっている。)そしてあなたは3Dへ戻ってくることが可能であり、あなたの肉体は再現する。
「これはあなたが〈死んだ〉ということか? そうではない。もし地球が3Dのままなら、あなたはこれが起こった後、容易く3Dの肉体へシフトバックすることができるだろう。あなたの肉体は壊されも分裂もしない。それはただ3次濃度からより高い濃度へと移行しただけだ。
「ここに問題がある。地球自体が3Dへ戻ることはないのだから、論理的に考えて、あなたも戻ることはない。
「したがって4Dへ移行する用意のできていない人たちは、しばらくの間、アストラル地平に住むことになるだろう。そしてこれこそ、100−700年の「純化期間」(clear-out period)と言われているものだと解釈できる。」
 
 ウィルコックは「一者の法則」の徹底した研究から、4Dへのシフトすなわち「アセンション」は何年もかけて徐々に起こるのでなく、「断絶的」「不連続的」な「量子飛躍」だと言っている。「オーバーラップも漸次シフトもない。」もう一つ強調するのは、これが歴史サイクルの終わりに、自然に起きる自然現象だということ。「地球の変化(によって生ずる困難)は、人々を内面的に成長させる触媒ではあるが、2012年の〈窓〉は自然に起こるシフトであって、死に物狂いになって通り抜けるようなものではない。」
 「一者の法則」では、分娩のイメージが強いように思う。我々は子供を宿し、長年かけてこれを胎中で育て、いよいよ臨月を迎えた女性のようなもので、とにかく産まなければならない。これを避けることはできない。それは確かに不安だが喜びでもある。これは「黄金時代」の始まりだとウィルコックは言う。問題はこれが安産か難産かだが、我々の場合これが難産になりそうだと、ラーはあらゆるところでほのめかしているようにみえる。
 だからこれは神の懲罰とか怒りではない。自分で招いたことである。我々は霊的覚醒を妨げるような文化を築いてきた。にわか悔悛や利他主義などで済むことではない。ウィルコックは、ある人が「生き残るための相互協力――これは他者への奉仕と解釈できる」と言ったのを引用し、「そうではない。〈生き残るための協力〉という考え方は、4Dの到来が本当に意味しているものとはほとんど関係のない、暗いアプローチだ。本当になすべき仕事は、あなた自身の内部にある――自己の核心を求めること、一つの人格としてあなた自身を愛し尊敬すること…」と言っている。「アセンションは、あなたの生活のなだらかな延長などでは全くない。それは本質的に、あなたの過去の生活のすべてを煮詰め、自分は本当のところ何であったのか、これらすべての時間の後で本当のところどれくらい進歩したのか、という核の振動に向き合うことである。」
 また彼は、「すべての人々が進歩のいかんに関わりなく摂取される」という「一者の法則」の言葉を引き、これは特定のすぐれた者だけが拾われ、あとは捨てられるといったものではないと言う。この過程は一貫してharvest(ing)(収穫)と表現されている。これは仏教の「摂取不捨」を思わせるので、私はこれを「摂取」と訳することにした。

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