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教室での進化論批判を違憲とする判決が差し戻される -ジョージア州カブ群裁判-

Staff
Discovery Institute
May 25, 2006

アトランタ発――連邦米控訴裁判所(第11巡回裁判区)は、理科教科書に付した進化論についての(批判的に考えよという)注意書きを違憲とする第一審裁判所の判決を無効とした。

民主・共和両党の指名裁判官を含む三人制連邦裁判官は、教科書ステッカーの合憲問題について判断せず、この問題については、もっと証拠固めの公聴会を開くようにとの指導意見を付して、この件を第一審裁判所に差し戻すことを全員一致で決定した。

「この決定は第一審の問題ある判決を無効と判断した限りにおいて一つの勝利です」と、ディスカヴァリー・インスティテュートの弁護士であるCasey Luskin は言う。「重要なことは、控訴審の裁判官たちが、下級裁判所の下した結論のあるものは十分な根拠がないから、確かな証拠を得る公聴会を新たに開くべしとしたことで、これは学区の主張を退けた一審判決を完全に変えさせることができるものです。」

「これは学生や学区や客観的な理科教育にとって、より大きな勝利への大きな一歩となるものです」とラスキンは付け加えた。

問題は、ジョージア州カブ郡の教育委員会が生物の教科書にステッカーを貼りつけて、進化論に関する教材については「とらわれぬ 心をもってこれに接し、注意深く学び、批判的に考えるべきである」と注意したことから始まる。

「この問題に対する最終判決は、昨年の(ペンシルヴェニア州)ドーヴァー学区の判決より以上とは言わないとしても、少なくともそれと同等の重さをもつものです」と、Traipsing Into Evolution: Intelligent Design and Kitzmiller vs. Dover Decision の共著者であるラスキンは語る。「究極的に、この連邦控訴裁判所による判決は多くの州の法的決定を左右し、継承される可能性が大きいが、一方、キッツミラー判決は第一審裁判所のものであって、その地方の裁判の当事者以外に対しては何ら法的強制力をもたないのです。」

ディスカヴァリー・インスティテュートは、各学区の教育委員会が理科教師に対して、進化論の科学的長所と短所を併せて学生に教えるように要求する権利をもつべきだと信ずる。我々はインテリジェント・デザインのような代替科学理論を、命令によって取り入れることには賛成しない。また注意書きのようなものを使うことにも賛成でない。ただ諸学区が、進化論の批判的分析を教えるように求めることを勧めるものである。

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