Discovery Institute News

ダーウィン主義者は、我々と討論するのが怖いのか?
―我々はさまざまな考えの議論を望んでいる

By: Bruce Chapman and John West
Dallas Morning News
April 10, 2007


自由に考えを交換する場としては、大学キャンパスほど確かで制限のないところはないように思われる。

それゆえ、特定の教授やさらにはジャーナリストさえもが、南メソジスト大学(SMU)のキャンパスで、金曜日と土曜日に行なわれる「ダーウィン対デザイン」の会議において、ID理論を支持する科学者や哲学者が見解を述べるのを防ごうとしているのには落胆させられる。

この会議において、学者たちは、生物や宇宙のもつ諸特徴は、ランダムな(偶然の)突然変異に作用する自然選択というネオダーウィン派のメカニズムのような方向性のない過程ではなく、ある知的な原因によるものであることの、強力な証拠となる実証的データを、生物学、生化学、物理学、数学、その他の関連分野から示そうとしている。

しかし残念なことに、検閲官を買って出た者たちが、滑稽にもID支持者を信仰治療者やホロコースト否定論者にさえ例えて、この会議をキャンパスから締め出そうとしているのである。 

信仰治療者やホロコースト否定論者で、名声ある大学の教授はいないが、ID支持の科学者にはいる。

そうした科学者に、リーハイ大学の生化学者でID関係書の著者マイケル・ビーヒー(彼はSMU会議で話すことになっている)、アイダホ大学の微生物学者スコット・ミニック、アイオワ州立大学の天文学者ギエルモ・ゴンザレスらがいる。ゴンザレスの研究は「サイエンティフィックアメリカン」誌で特集され、宇宙のデザインの証拠を論証した彼の共著の本は、何人かの指導的な進化論者からさえ賞賛を受けている。

IDを支持する学者たちは、ケンブリッジ大学出版やミシガン州立大学出版のような学術的な出版社から出された本や、科学や科学哲学の査読付きの学術誌に掲載された専門的な論文において、自分たちの議論を展開しているのである。

デザインの証拠をこうしたフォーラムでさえ発表できるなら、その発表をSMUで許可することを、何でそんなに恐れるのであろうか?

ダーウィン理論の支持者は、進化の証拠は圧倒的なので、理性をもった人間でそれに疑問を呈する者はいない、と主張するのが特徴だが、彼らは「進化」の意味を故意にあいまいにしている。IDは、進化が起こるという考えに疑問を呈しているのではなく、自然界における複雑で、高度に機能的な特徴の発達が、盲目的で方向性のない、将来の機能を選択することのできない過程の結果 である、という考えに異議を唱えているのである。

ダーウィン主義者の虚勢に反して、ダーウィン流メカニズムが不十分であるというかなり多くの実証的証拠がある。タンパク質学者Douglas Axeが「分子生物学」誌に発表した研究は、ある働きをもつタンパク質の配列が、どれほど驚くべくまれなものであるかを示し、偶然の突然変異がそれを生み出したとするダーウィン流の過程に深刻な疑義を投げかけている。アックス博士の言葉を借りれば、これらの働きをもつタンパク質の配列が、可能な全組み合せの中で起こる確率は、「1兆の6乗分の1未満」である。

SMUのさまざまな科学の教授らが、我々の会議を彼らの大学から締め出すことを要求してきた。さらに最近は、彼らの何人かが、「科学の実践者として、IDに反対の声を上げるのは当然の義務である」と宣言した。

しかし、もし彼らが本当に「声を上げる」のが義務であると信じているのならば、どうしてIDの学者を取り込んだ真剣な議論の場で声を上げないのだろうか?

我々は、会議の初日の夜に代表者を送ってくれるようSMUの生物学、地質学、人類学の学部長に要請したのだから、彼らは反対意見を述べることができるのであり、さらには彼らの最も厳しい質問をID学者にぶつけることだってできるのである。

これを書いているとき、人類学部はスケジュールがぶつかったとして辞退してきた。しかし他の学部は返答してきていない。残念なことに、こうしたやり方は、ダーウィン理論の擁護者の間ではあまりに一般 的なことである。彼らは公的にIDを貶めるが(しばしばそのコメントを通 じて、IDが実際に提起していることが、ほとんど分かっていないことを示している)、しかし本物の対話をすることは拒んでいる。

ダーウィン自身によって示された模範とは、なんと異なるアプローチであろうか。ダーウィンは、謙遜かつ根気強く自分の理論に対する反対に応じたのであり、そして、「公正な結果 は、ただ諸事実を十分に述べ、バランスをとり、各々の疑問の両面 を論じることによってのみ得られるものである」と率直に認めたていた。

今日のダーウィン主義者は、何をそんなに恐れているのだろう?

(ブルース・チャップマンは、公序シンクタンクである「ディスカヴァリー・インスティテュート」所長、ジョン・ウエストは同研究所「科学・文化センター」副主任)

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