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ID科学者、終身在職権を拒否される
―規定をはるかに上回る業績にもかかわらず

By: Staff
Discovery Institute
May 14, 2007


アイオワ州、エイムズ発――『特権的惑星』の著者であり、インテリジェント・デザイン理論擁護者の、天文学教授ギエルモ・ゴンザレス博士が、終身在職権(tenure)認定のために要求されるすべての基準を満たし、かつ大幅に上回っているにもかかわらず、アイオワ州立大学はこの認定を拒否した。

「ゴンザレス博士に対する終身在職権の拒否は、学問の自由と言論の自由を、あからさまに侵害するものです」と、ディスカヴァリー・インスティテュート〈科学と文化センター〉の副主任John G. Westは言った。ゴンザレス博士はこの研究所の上級研究員。「ゴンザレス博士は、査読付きの学術誌に発表した論文の数が、彼の学部の要求する研究査定基準を350%も上回っていることを考えると、終身在職権の否定は、なおさら信じがたいものです。」

ゴンザレス博士は、大学の講義でIDを教えてはいない。この理論の研究や唱導は、教授としての時間外におこなわれている。

彼の見事な業績表には次のようなものが含まれる――

● 68篇の査読付き科学論文
● ケンブリッジ大学出版局出版の、大学レベル天文学教科書の執筆
● 2つの新しい惑星の発見につながった先端的研究
● 太陽系外惑星を発見する新技術の開発
● 多くの重要な科学出版物のレフェリー(査読者)を依頼されている

ウエストによれば、「科学者、教師、学生の、科学研究やダーウィニズム専制体制批判の基本的自由が、ダーウィン原理主義者としか呼べない人々の攻撃にさらされています。ID科学者たちは職を失い、彼らの経歴はこれらの過激派によって傷つけれています。」

またウエストによれば、進化論擁護を買って出る人々が、誰であれ彼らに反対する者を悪者に仕立て、ブラックリストを作る運動を展開しているのだという。

● 化学教授Nancy Brysonは、優等生グループに、ダーウィン理論の科学的批判に関する講義をしたために、ある州立大学の職を失った。
● 大学院生Bryan Leonardの学位論文面接試験が行われる予定だった3日前に、オハイオ州立大学のダーウィニスト教授たちは、レナードが学部生に進化論の科学的批判を教えたのは「非倫理的人体実験」に当たるとして、彼を非難した。
● 生物学者Carolyn Crockerは、ある州立大学で、講義のときIDに言及したために、進化の講義をもつことを禁止され、その後、彼女の在職契約は更新されなかった。

(参考資料)Jonathan Wells, The Politically Incorrect Guide to Darwinism and Intelligent Design (Regnery, 2006)より抜粋(pp. 127-129)――

 2001年、ギエルモ・ゴンザレスは、ワシントン大学でのポスト・ドクター研究員を辞して、アイオワ州立大学の、天文学および物理学の助教授の職に就いた。この職場で、すべてはうまくいっていたが、2005年6月、スミソニアン博物館で行われた『特権的惑星』のフィルム公開映写 会での妨害・いやがらせを機に、事態は一転した。
 このスミソニアン事件の直後に、アイオワ州立大学教授のHector Avalosが、「インテリジェント・デザインを、科学的な仕事と見せかけるすべての試みを拒否する」ように呼びかける意見書を、教授会の席で配布した。120名近いアイオワ州立大の教授たちが署名したこの意見書は、「我々の惑星の位 置や、特定の生命体や過程の複雑性は、宇宙の創造者あるいはデザイナーの存在によってしか説明できないようなもの」であると主張しているといって、ID弁護者たちを批難している。数週間以内に、アイオワ大学と北アイオワ大学の多くの教授会メンバーも、この意見書に署名した。
 「我々は、一般社会と大学が、IDに対する反対の声をあげるように運動するのです」と、アヴァロスは「アイオワ・ステート・デーリー」紙に語った。彼はまた「高等教育新聞」に対し、「我々は、あたかも我々がIDをやっているように思われたくない」と言っている。また共同通 信によれば、彼はこうも言っている――「アイオワ州立大は、IDの研究がなされている大学で、カリキュラムにもそれが反映している、などと売り込まれるようにならないか、多くの人が心配しているのです。」
 意見書はゴンザレスの名をあげてはいないが、彼を指すことは明白であった。しかし彼は講義でIDを教えたことはない。確かに彼は、IDの方法は科学的で、宗教的な前提から出発するものではないから、「正当に科学の枠内に入るもの」だと主張はしているが、一方で、それはまだ新しく、論争の余地があるので、天文学者仲間の支持なしには教えることはできない、とも言っている。マイケル・ビーヒーやスコット・ミニックのように、ゴンザレスはもっぱら授業以外の、自分自身の時間内で、IDを擁護しているにすぎない。にもかかわらず、彼もまた、ビーヒーやミニックの場合と同じく、学問の自由をいつもは誇らしげに口にする同僚たちによって、批難されているのである。
 アヴァロスは、ゴンザレスが隠れた宗教的動機をもっていると告発する。また学問的詐欺を彼がやっているといって批難する者もいる。「これほどの激しい敵意を、私は全く予想していませんでした」と、ゴンザレスはThe Des Moines Register紙に対して語っている。アイオワ州立大から東へ百マイルほどのアイオワ大学では、物理学教授のFrederick Skiffが、学内討論会を開き、三人のダーウィニストを交えてIDを論ずる同意を得た。スキフは嘲笑され侮辱され、応答の時間もろくに与えられなかった。「私は今まで、これほどのあからさまな敵意と不正直を、同僚が表わすのを見たことがない」と、彼は後に述懐している。
 アイオワ州立大のことを知らない人は、アヴァロスが科学者――多分ゴンザレスのように、天文学者――で、自分の学問分野の純粋さを、宗教的偏狭による攻撃から守ろうとしているのではないか、と考えるかもしれない。しかしヘクター・アヴァロスは、なんと宗教学教授である! この奇怪なドラマにおいて、宇宙にはデザインが存在すると言っているのは科学者で、それを黙らせようとしているのが宗教の教授である。このアイロニーに注目したのは、アイオワ州立大の社会学教授Dave Schweingruberで、彼は地方のある新聞にこう書いた――「アヴァロスが、ゴンザレスの仕事に反対するのはなぜだろう? 彼はThe Des Moines Registerに対し、自分は聖書学者だから、IDが宗教であって科学ではないことがわかるのだ、と言っている。だからアイオワ州立大は、非公認の聖書学校や中世の異端裁判所と、一つの共通 点をもっている――この大学の聖書学者たちは、天文学者に研究の仕方を教えることができると考えているのだ。」シュワイングルーバーは「魔女狩りは、科学的探究のモデルとしては、いただけないものだ」と結論している。
 しかし、アイロニーはそこにとどまらない。宗教教授のヘクター・アヴァロスは戦闘的無神論者である。彼は、アイオワ州立大学無神論・不可知論協会の創設者であり、アドヴァイザーであるが、この協会は「人は宗教なしに、充実した、生産的な、倫理的な人生を送ることができると信じている学生たちに、教育的な援助組織を提供することを目的とする」ものである。だからアイオワ州の納税者たちは、学生には、宗教などない方が幸福であると教え、天文学者には、科学のやり方を教えるのが自分の仕事だと思っている人物に、宗教教育を任せるような教育機関に、毎年何億ドルという金をつぎ込んでいることになる。

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