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査読された植物生物学論文がIDを引きダーウィニズムに挑戦

Casey Luskin
December 29, 2010

植物専門誌Floriculture and Ornamental Biotechnologyに発表された24万の植物を含む変異発生(mutagenesis)に関する独創的な、査読を経た研究論文が、マイケル・ビーヒー、ウィリアム・デムスキー、ジョナサン・ウエルズ、スティーヴン・マイヤーなど「インテリジェント・デザイン唱道者たち」を好意的に引用し、これを様々な正当な「種の起源に関する科学理論」の一つだと言っている。この論文は、ドイツのPlanck Institute for Plant Breeding Researchの生物学者Wolf-Ekkehard Loennigによるもので、レーニッヒは花をつける植物すなわち被子植物のある特徴の起源を研究している。ビーヒーや「『ダーウィニズムに異議を唱える科学者リスト』の900人に及ぶ科学者」のようなネオダーウィニズム懐疑者たちに言及しながら、この論文は次のように言う――

これら多くの研究者たちはまた、多くの問題がある中で、なぜ、文字通 り何億という誘導された変異発生や染色体並べ替えの実験の後でも、すべての重要な変異種育成プログラムが、西欧世界では、植物種の革命をもたらすことなく終ったか、という問題を提起している。それは、選択的「ミクロ変異」(現代総合論の意味での蓄積する選択)の継続的繰り返しか、または「より大きな変異」をもたらしただけである。…そして、なぜ、再現する変種の法則が、ほとんど無限に繰り返された多様な変異種の表現型(phenotype)によってどこまでも傍証され続けるのか――各々の、どんな新しい拡大された(予言された)変異発生実験も変わることなく、一連の新しい組織的な種を規則的に創りだすことはできない――という問題を提起している。(Wolf-Ekkehard Loennig, “Mutagenesis in Physalis pubescens L. ssp. Floridana: Some Further Research on Dollo’s Law and the Law of Recurrent Variation,” Floriculture and Ornamental Biotechnology, Vol.4 (special issue 1):1-12 (December 2010).)

レーニッヒは、ある種の被子植物に見られる独特の特徴の起源に焦点を当てる。それは、より長い萼片(がくへん)がinflated calyx syndrome (ICS)と呼ばれる発達する果実のためのシェルターを形成する特徴である。レーニッヒによれば、ネオダーウィニズムの見方を取る系統発生学のデータは、この特徴は多くの系統において失われたか、歴史的に何度も独立して進化したかの、どちらかであることを示している。もしこの特徴が歴史上何度も独立して進化したものなら、なぜこれほど多くの植物が、今もそのようなランタン型の保護シェルターを持たないのか? ネオダーウィニズム唱道者の何人かが、反証不能の未知の選択的有利性に訴えていることを指摘した上で、レーニッヒは、ネオダーウィニズムは反証可能な予言をするものではないと結論し、このような「延々と続くほとんど検証不可能な説明(しばしば「本当は話」)そのものが、この理論を科学の圏外に追いやってしまう」と言っている。

しかしながらもう一つの可能性があり、それがインテリジェント・デザインを科学に組み入れることである。レーニッヒは、ネオダーウィニズムとは対照的に、IDに基づく見方は、「ICSは、純粋に自然的な過程によって形成される確率が高く、特定された複雑性が低く、さらにICSを持たない植物種にランダムな変異によってこれを形成させることができると証明することによって、反証が可能である」と述べている。

レーニッヒは、ダーウィンが彼の進化論は「無数のわずかな変化」を要求すると説明している箇所を数え上げ、ICSはそのような一歩一歩のやりかたで進化することはありえないと主張する。ICSを形成するのに必要な多数の複雑な段階を説明した上で、彼はこう述べる――「それはビーヒーの研究(2007)と合致するようだ。すなわち現代総合論(連続進化)や「有望な怪物」アプローチ(ワンあるいは数ステップ進化)のような現行の進化理論が、ICSの起源を満足のいくように説明できるとは、とうてい考えられない。」

結論としてレーニッヒは、さらにビーヒーの「還元不能の複雑性」やデムスキーの「普遍的確率限界」の概念に言及し、ICSは進化の限界線を越えたところにあるのだろうと論じている。それでも彼は、この問題にはさらに研究の余地があるとし、それを奨励している。しかし結論として彼は、S・マイヤー、デムスキー、ロバート・マークスらの論文を引きながら、「ネオダーウィニズムの方法によって生物世界の全体を生み出すことは、とうていありそうもないことに思える」と言っている。

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